熊本県の概況
熊本県は、九州の中央部に位置し、面積は7,405kuです。阿蘇山から西流する白川は、九州第二の広さを誇る熊本平野を成し、西に宇土半島が突出して、北に有明海、南に八代海が広がっています。その西南に天草諸島が散在しています。そして東部を走る九州山脈をはじめ、北、南を山地に囲まれている。その山地を源として、日本三大急流の球磨川や、緑川、白川、菊池川などの一級河川が、東から西に貫流し、県土の3割を占める平野を潤しています。
世界一のカルデラを持つ雄大な阿蘇を含む「阿蘇くじゅう国立公園」、大小120 の島々からなる「雲仙天草国立公園」と2つの国立公園を持ち、山あり海ありの、美しい景観に富んだ地形をもつのが特徴です。
本県の気候は、年中ほとんど霜を見ない温暖な天草地方、寒暑の激しい人吉などの盆地地域、標高500m以上の阿蘇地域などの高冷地域など多岐に渡り、その地域間での差が激しい特徴を持っています。天草沿岸部は珊瑚礁の最北限であるなど、県下全体としては、適量の降水量があり、温暖な気象条件となっています。
熊本市周辺は内陸性気候を示し寒暑の差が大きく、盛夏は35℃以上になる日も珍しくなく、深夜まで高温が続くのに対し、厳冬の最低気温はしばしば氷点下を示すなど、南国とは言い難い一面も。また梅雨後期には高温多湿の南西気流と地形の影響からしばしば集中的な大雨が降ります。
熊本県の花き生産
熊本県は、冬期温暖な海岸島しょ地域から平坦地域、夏期冷涼な阿蘇を中心とした高冷地など、立地条件が多岐に渡っており、多彩な気象条件を活かした多様な花き生産が行われています。
品目別では、宿根カスミソウが全国1位、トルコギキョウ、カラーは全国2位、洋ラン鉢物は全国4位の出荷を誇っています。
花き生産実績については、下記のリンクをご覧下さい。
熊本県重点振興品目:宿根カスミソウ
熊本県重点振興品目:トルコギキョウ 熊本県重点振興品目:カラー
熊本県重点振興品目:洋ラン
【リンク】
$FILE = "../admin/setlink/setlink.csv" ; $page = $_GET['PAGE'] ; $findflg = 0 ; if($page != ""){ // 該当ファイルデータ取得 $repdata = file($FILE); rsort($repdata); for($i=0; $i
熊本県の地位
熊本県内の花き産地
熊本市の花き栽培は、大正末期より田迎、画図、池田地区を中心に発展してきました。現在の主要な花きは、キク、バラ、カーネーション、カラー、球根切り花類などがあげられます。
キクは、芳野地区の露地ギクや良町の電照ギク、バラやカーネーションは田迎地区をはじめ秋津、供合地区など市内各所で生産が行われています。カラーは、御幸地区で豊富な地下水を利用して栽培され、球根切り花類は、清水地区や田迎地区などでユリやチューリップなどの促成・抑制栽培が行われています。
花き生産 上位品目(平成26年産:熊本県農林水産部調べ)
|
アリウム「丹頂」
宇城地域の花きは、標高250mの中山間地から冬期温暖な海岸地域までの自然条件を活かし、洋ラン、シクラメン、宿根カスミソウ、カーネーション、キクなど、数多くの花々が、一年中生産されています。宇城地域は、県下でも特に鉢物・花壇用苗物の生産が盛んな地域となっています。
花き生産 上位品目(平成26年産:熊本県農林水産部調べ)
|
シクラメン
ゼラニウム
玉名地域は、中央を菊池川が流れ、有明海に面した平坦地帯の水田で施設により花きの生産が盛んです。金峰山、小袋山などの沿海傾斜地帯では、果樹と花きを組み合わされた複合経営が行われています。玉名地域では、洋ラン、宿根スターチス、バラなどが主に生産されています。
花き生産 上位品目(平成26年産:熊本県農林水産部調べ)
|
シンビジウム
ガーベラ
鹿本地域は、熊本県の北部に位置し、気候は比較的温暖で、県内有数の農業地帯となっています。花きの生産は、山鹿市、鹿本町、鹿北町を中心に行われており、キクが代表的な品目です。キク生産は昭和30年頃から始められ、今や県下最大の産地に発展しており、「夢大地かもと」ブランドとして全国に出荷されています。また近年は、ソリダゴやトルコギキョウ、ホオズキなどの切り花や、パンジー、サルビアといった花壇用苗物の生産が盛んになってきています。
花き生産 上位品目(平成26年産:熊本県農林水産部調べ)
|
ソリダゴ
ブバルディア
菊池地方は、熊本県の北東部に位置し、熊本市に隣接する県下有数の農業地帯です。菊池平野には、肥沃な水田地帯がひろがり、阿蘇外輪山のすそ野からは広大な畑台地が形成されています。気象条件は、内陸性で寒暖の差が大きく、降霜も多い地域です。今や全国一となった宿根カスミソウの生産の中心地域が菊池地域です。その他、宿根スターチス、トルコギキョウ、カーネーション、キク、バラ、枝物などの栽培が盛んに行われています。
花き生産 上位品目(平成26年産:熊本県農林水産部調べ)
|
宿根カスミソウの縦箱吸水輸送
阿蘇地域(阿蘇市、南小国町、小国町、産山村、高森町、西原村、南阿蘇村)
阿蘇地域は、標高500m〜800mといった中山間地帯に位置しており、夏期、平坦地に比較し夜温が涼しい気象条件、広大な水田、草地、畑地、湧水、温泉熱など特徴的な自然条件を活かした花き生産が行われています。特に、夏秋期は花色が鮮明になることを活かして、様々な花きの生産が行われています。トルコギキョウ、リンドウ、スターチス、バラの作付は、県下最大の産地となっています。
花き生産 上位品目(平成26年産:熊本県農林水産部調べ)
|
温泉熱を利用したバラ栽培
リンドウ
上益城地域は、熊本県のほぼ中央部に位置し、熊本市に隣接する平坦地域と、九州山地に接する中山間地域まで東西に広がっています。上益城地方の花き生産は、施設+露地の組み合わせによるキク、クジャクアスターの周年栽培をはじめ、高冷地の特色を活かした夏秋切りのカーネーション、枝物類、カラー、アリウムなどの生産が行われています。
花き生産 上位品目(平成26年産:熊本県農林水産部調べ)
|
枝物類
アリウム
八代地域は、西の八代海、東の九州山地、北は氷川、南は球磨川の間に形成された平坦な八代平野と、九州山脈に連なる中山間地からなる地域です。八代地域の花き生産は、中山間地域から干拓地までの変化に富んだ気象条件を活かし、中山間地域では、アリウム、露地ギク、枝物類など、平坦地域では、湧水利用のカラー、温暖な気象条件を活かした宿根カスミソウ、トルコギキョウ、バラなどの生産が行われています。
花き生産 上位品目(平成26年産:熊本県農林水産部調べ)
|
芦北地域は、熊本県の最南端に位置し、西部は、特徴的なリアス式海岸を持つ海岸部で、東部は、球磨地域と隣接する中山間地域です。芦北地域の花き生産の特徴は、アイリスの球根養成栽培です。年末の促成用の球根として、高品質な球根を生産しています。また、温暖な気象条件を活かして、近年は、ストック、トルコギキョウなどの切り花生産が盛んになってきています。
花き生産 上位品目(平成26年産:熊本県農林水産部調べ)
|
球磨地域(人吉市、錦町、あさぎり町、多良木町、湯前町、水上村、相良村、五木村、山江村、球磨村)
球磨地域は、熊本県の南東部に位置し、宮崎県と鹿児島県に隣接しています。人吉盆地に広がる平坦部とその周辺を取り巻く畑地、樹園地からなる中山間地に大別されます。盆地特有の気候として、一日の寒暖差が激しく、朝霧が平均で108日発生します。球磨地域の花き生産は、トルコギキョウ、キク、ユリなどの生産が行われています。
花き生産 上位品目(平成26年産:熊本県農林水産部調べ)
|
黄ギク
トルコギキョウ
天草地域は、熊本県の西部、有明海に浮かぶ大小120 の島々からなる海岸島しょ地域です。
天草地域では、温暖な気象条件を活かし、古くから花の島として、盛んに花き生産が行われています。主要品目は、宿根カスミソウ、トルコギキョウ、カーネーション、ユリ、レザーリーフファーンなど、様々な品目が生産されています。
花き生産 上位品目(平成26年産:熊本県農林水産部調べ)
|
スターチス・シヌアータ
オリエンタルユリ